今日が、最後の一本になる
あなたが1日1箱ペースで今年約22万円をたばこに費やすと、10年続ければ220万円超になります。同時に、肺・心臓・血管が静かに傷んでいきます。禁煙治療の自己負担は、たばこ代の約3週間〜1か月分で済みます。
禁煙は「意志の問題」ではありません。ニコチン依存症は医学的に治療できる疾患です。4つの専門医資格を持つ院長が、あなたの禁煙を科学的にサポートします。
禁煙によって取り戻せるもの
タバコをやめることは、何かを「我慢する」ことではありません。あなたの大切なものを、少しずつ取り戻していくことです。
家族との時間
非喫煙家庭に比べ、受動喫煙による子どもの喘息リスクは最大で2倍にもなります。
禁煙によってお子さんの受動喫煙リスクがなくなり、さらにはお子様と一緒に走れる体になります。タバコを吸いに外に出る必要もなくなります。
体の変化
息切れが減り、階段が楽になります。また、においや味覚が戻ってくることや、肌の血流が改善し、顔色がよくなることもメリットです。
禁煙から1年後の冠動脈疾患のリスクは、喫煙者の約半分に低下します。
お金と自由
1日1箱のペースなら、年間約21万円が手元に残ります。5年で100万円、10年で200万円超です。タバコに使っていたお金で、行きたかった場所へ行きましょう。
【例】アイコス1日1箱(620円)の場合:年間約22.6万円の節約
残りの時間
喫煙は平均寿命を約10年縮めるとされていますが、禁煙を続ければ、その時間を少しずつ取り戻せます。今日がその一歩です。禁煙から15年後の肺がんリスクは、非喫煙者と同等レベルにまで下がります。
- 「やめたくてもやめられない」のは、意志が弱いからではありません
- ニコチン依存症は病気ですので、治療をすれば変われます。
まずは当院へお電話ください。
059-373-6100
禁煙すると、体はこんなに変わります
-
1.禁煙後20分
血圧・脈拍が正常値に近づき始めます。
-
2.禁煙後12時間
血中一酸化炭素濃度が正常値に回復し、血中酸素濃度が改善します。
-
3.禁煙後24時間
心臓発作のリスクが低下し始めます。
-
4.禁煙後2週間〜3か月
肺機能が改善し、血行がよくなります。
-
5.禁煙後1年
冠動脈疾患のリスクが喫煙者の半分以下に下がります。
-
6.禁煙後10〜15年
肺がんリスクが非喫煙者と同等レベルへ下がります。
喫煙は、肺だけでなく全身に影響を与えます。当院では総合内科専門医として、COPD・喘息・心血管疾患など喫煙と密接に関わる疾患を幅広く診療しています。禁煙は、最も効果的な「治療」のひとつです。
- COPD(肺気腫):喫煙者の15〜20%が発症します。禁煙が唯一の進行を止める方法です。
- 心臓・血管疾患:冠動脈疾患・脳卒中のリスクは非喫煙者の約2〜3倍です。
- がんリスク:肺がんだけでなく、口腔・食道・膀胱など多部位のがんに関連しています。
- 免疫・感染症:気道の防御機能が低下し、肺炎・インフルエンザにかかりやすくなります。
よくある誤解を正しく理解しましょう
よくある誤解①「電子タバコは、周囲に有害物質が出ない」
【真実】周囲にもしっかりと有害物質が広がります。
電子タバコから出る蒸気にも有害な化学物質が含まれています。ある研究によると、密室で電子タバコを使用した際、周囲の空気中の微小粒子状物質(PM2.5)の濃度は、使用者のすぐそば(0.5m)で通常の約160倍、1m離れていても約100倍にまで急上昇することが判明しています。周囲の方の健康も脅かしてしまいます。
よくある誤解②「加熱式に切り替えれば、そのうち禁煙できる」
【真実】禁煙ではなく、ただの「喫煙スタイルの変更」です。
加熱式タバコを使用していても、ニコチンへの依存度は紙巻たばこと同等か、それ以上に高くなる傾向があります。加熱式タバコへの移行が禁煙の成功率を高めるという医学的な根拠はなく、むしろ「たばこを吸う習慣」が残り続けるため、いつまでもニコチン依存から抜け出せないリスクがあります。
よくある誤解③「VAPEはニコチンもタールもないから完全に安全」
【真実】「害がない」ことと「リスクが不明」であることは違います。国内販売のVAPEにはニコチンやタールが含まれていませんが、それだけで安全とは言えません。
- 肺や血管へのダメージ: 加熱されたグリセリンや香料などの添加物を直接吸い込むことで、肺や血管系に大きな負担がかかります。
- 心と体の依存: 身体的な依存だけでなく、「吸う」という行為そのものが心理的な依存を生み出します。
「ニコチンがないから安心」というのは誤りです。現時点では、「まだ解明されていない未知の健康リスクを、自ら進んで受け入れている」状態であることを理解しましょう。
加熱式タバコでも「禁煙外来」を保険で受けられます
2020年度の診療報酬改定により、加熱式タバコのみの使用者も健康保険による禁煙治療の対象となりました。「IQOSやgloしか吸っていない」「電子タバコ(VAPE)をやめたい」という方も、まずは一度ご相談ください。
ニコチン依存度チェック(TDS)・ブリンクマン指数などの条件を満たせば保険適用で、満たさない場合も自費診療で対応します。
禁煙治療の流れ
初回診察から12週間・計5回の通院が基本です。専門医が状態に合わせた治療法をご提案します。
-
1.初回診察・検査
呼気CO測定、ブリンクマン指数、ニコチン依存度チェックを行います。
-
2.【2週後】効果確認・支援
禁煙状況の確認、禁断症状への対応、モチベーション支援を行います。
-
3.【4週後】継続確認
体の変化を共有し、薬の効果と副作用の確認を行います。
-
4.【8週後】中間評価
禁煙継続率の確認、困難な場面への具体的アドバイスを行います。
-
5.【12週後】終了・卒業
最終確認と再喫煙防止のアドバイス。必要に応じて治療期間の延長も可能です。
使用するお薬について
患者様の状態・希望に応じて、最適な薬を選択します。各薬剤の記載は添付文書・国内外の診療ガイドライン・査読付き論文に基づきます。
内服薬(バレニクリン〈チャンピックス〉)
最も禁煙成功率が高い内服薬です。脳内のα4β2ニコチン受容体に部分作動薬として結合し、喫煙の満足感を抑制しながら離脱症状を緩和します。(出典11)
| 用法 | 禁煙予定日の1週間前から服用開始(0.5 mg/日→漸増→1 mg×2回/日)。投与期間は12週間(効果があれば最大24週延長可) |
|---|---|
| 主な副作用 | 悪心が最も多く、食後服用で軽減可能です。抑うつ・不安・行動変化の報告があります(因果関係は未確定)。投与中は患者さまの状態を十分に観察します。 |
注意事項
- 妊婦・妊娠の可能性がある方は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与可能です。ただ、動物実験で胎児体重低下が報告されており、授乳中の投与も慎重な判断が必要です。必ず担当医にご相談ください。
- バレニクリン服用中は、自動車・機械類の操作が禁止されています。めまい・傾眠・意識障害等があらわれ、自動車事故に至った例が報告されているためです。
車の運転や重機・機械の操作が必要な方には、ニコチンパッチ(NRT)での治療をご提案します。
ニコチンパッチ(ニコチネルTTS)
皮膚から一定量のニコチンを補給し、離脱症状を穏やかに緩和します。1日1回貼付する手軽さが特長です。ニコチンを含むため喫煙欲求を直接抑えます。(出典13)
バレニクリンとの直接比較では若干劣りますが、心血管系や精神系疾患のある方、運転業務の方など、バレニクリンが使用しにくい場合の第一選択肢となります。
| 貼付期間 | ニコチネルTTS30(最高用量)→TTS20→TTS10 と段階的に減量し、8〜12週間かけて離脱します。 |
|---|---|
| 主な副作用 | 貼付部位の皮膚刺激・発赤、就寝時貼付による睡眠障害があります(就寝前に外すことで軽減されます)。 |
注意事項
妊娠中の方は、喫煙継続による胎児・母体への危険性が、NRT使用のリスクを上回ると判断される場合に、医師の指導のもとで使用を考慮できます。添付文書上は「有益性が危険性を上回る場合のみ投与」可能です。必ず担当医にご相談ください。
費用・保険について
条件を満たすと健康保険が適用され、自己負担を大幅に抑えられます。
| 診察回数 | 時期の目安 | 費用目安 (3割) |
|---|---|---|
| 初回 | 0週目 | 約3,000〜4,000円 |
| 2回目 | 2週後 | 約2,000〜3,000円 |
| 3回目 | 4週後 | |
| 4回目 | 8週後 | |
| 5回目 | 12週後 |
合計:13,000〜20,000円(3割負担の目安)
- 紙巻きタバコ(600円/箱)で約22〜34箱分、アイコス(620円/箱)で約21〜33箱分です。1日1箱なら約3週間〜1か月分のたばこ代に相当します。
- 薬剤費別途。薬の種類により変動します。
- 1割・2割負担の方はさらにお安くなります。
- 保険適用の条件
-
- 直ちに禁煙することを希望している
- ニコチン依存症のスクリーニングテスト(TDS)が5点以上
- 1日の喫煙本数 × 喫煙年数(ブリンクマン指数)が200以上
- 禁煙治療を受けることに文書で同意している
- 前回の禁煙治療から1年以上経過している(再治療の場合)
条件に当てはまらない場合でも、自費診療で禁煙治療を受けていただけます。まずはお気軽にご相談ください。
担当医師について
丸山 泰貴 院長
- 日本内科学会 総合内科専門医
- 日本救急医学会 救急科専門医
- 日本医学放射線学会 放射線科専門医、放射線診断専門医
- 日本東洋医学会 漢方専門医
禁煙外来では、ニコチン依存症という病気を治療します。意志力だけで禁煙に挑む場合と比べ、薬物療法を加えると成功率がプラセボ比で約2.3倍高まることが研究で示されています。
当院では日本内科学会 総合内科専門医として、心疾患・呼吸器疾患・糖尿病など喫煙に関連する全身疾患を総合的に診療しており、禁煙を「体全体の健康を守る治療」として提供しています。
今すぐ始めるための3ステップ
-
1.電話もしくはWeb予約(5分で完了)
「禁煙外来を希望したい」と伝えるだけです。
059-373-6100
-
2.初回診察
検査・依存度チェック・治療方針の相談で、約30分程度です。保険証をお持ちください。
-
3.薬を処方・禁煙スタート
あとは2週ごとに通院するだけです。
禁煙と一緒に肺がん検診も
喫煙は肺がんの最大のリスク因子です。禁煙治療と並行して、低線量CT検診で早期発見を目指すことが、あなたの命を守る最善の戦略です。
世界最大規模のランダム化比較試験では、重喫煙者(50〜74歳)を対象とした低線量CT検診で、肺がん死亡率が20%もしくは24%減少していることが確認されました。(20%:出典17/24%:出典18)
これを受け、国立がん研究センター「有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン2025年度版」は、重喫煙者に対する低線量CT検診を推奨グレードAに位置づけています。
当院の低線量CT検診
- 院内CT完備
- 受診当日に撮影可能
- 放射線科専門医・放射線診断専門医(院長)が読影
- 胸部X線AI診断支援システム「CXR Finding-i」導入済み
- 低線量CT検診の推奨基準
低線量CT検診は、以下に当てはまる方に強く推奨されています(推奨グレードA)。
- 対象年齢:50〜74歳
- 喫煙指数(1日本数×喫煙年数):600以上
(例)1日20本×30年=喫煙指数600→対象
なお、喫煙者だけでなく禁煙後15年以内の方も対象に含まれます。いずれの方も、年1回の検診をおすすめいたします。
「もう禁煙した」方にも、CT検診が必要な理由
禁煙することで新たなDNAダメージの蓄積は止まりますが、過去の喫煙によって生じた細胞変化はすぐには消えません。肺がん発症リスクは禁煙後も数年〜10数年かけて低下します。
ガイドライン2025年度版は禁煙後15年以内の元喫煙者も低線量CT検診の対象に含めています。当院で禁煙を達成された方には、禁煙後のフォローとして低線量CT検診の受診を推奨しています。
よくあるご質問
- 何度も禁煙に失敗しています。治療を受けても意味がありますか?
- 禁煙の失敗は「意志が弱い」のではなく、ニコチン依存症という病気のためです。薬物療法を使うと、プラセボ(偽薬)と比べてバレニクリンでは約2.3倍、NRTでも1.5〜1.7倍、禁煙成功率が高まることが大規模メタ解析で示されています(Livingstone-Banks J, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2023;5:CD006103)。諦めずにご相談ください。
- 電子タバコ(アイコスなど)でも受診できますか?
- はい、受診可能です。電子タバコもニコチン依存症を引き起こします。喫煙本数が少なくても依存度が高い場合があり、保険適用条件に当てはまらなくても自費での治療が可能ですのでご相談ください。
- 禁煙外来の予約方法を教えてください。
- Webまたはお電話(059-373-6100)にてご予約ください。「禁煙外来を希望」とお伝えいただくとスムーズです。初回は診察・検査に少しお時間をいただきますので、お早めのご予約をおすすめします。
- 他の病気の治療中でも禁煙外来を受けられますか?
- 基本的に受診いただけます。現在服用中のお薬がある場合は、薬の相互作用を考慮した上で治療方針を決めますので、お薬手帳をお持ちください。
- 禁煙後に太ることが心配です。
- 禁煙後に体重が増える方がいますが、平均的な増加は2〜4kg程度です。当院では食事・運動のアドバイスも含め、体重管理についても一緒にサポートします。禁煙のメリットは体重増加のリスクを大きく上回ります。
出典
- CDC. “Within 20 Minutes of Quitting.” Surgeon General's Report 2004.
- U.S. DHHS. “The Health Consequences of Smoking: 50 Years of Progress.” Surgeon General's Report 2014.
- American Heart Association. “The Benefits of Quitting Smoking Now.” 2024.
- U.S. DHHS. Smoking Cessation: A Report of the Surgeon General. Chapter 4, 2020.
- 日本循環器学会ほか4学会「禁煙治療のための標準手順書 第8.1版」2021年
- 日本学術会議「加熱式タバコの毒性を知り科学的根拠に基づく施策の実現を」2023年
- 梅村将就ほか “J Physiol Sci.” 2024(横浜市立大学)
- 日本学術会議報告書 2023年 / 禁煙治療標準手順書 第8.1版
- Evidence update on the respiratory health effects of vaping e-cigarettes. 系統的レビュー, 2025年
- 禁煙治療標準手順書 第8.1版〈日本循環器学会・日本肺癌学会・日本癌学会・日本呼吸器学会, 2021年)
- Livingstone-Banks J, et al. “Cochrane Database Syst Rev.” 2023;5:CD006103.(75 RCT・45,049名のメタ解析でプラセボ比 RR=2.32〈95%CI: 2.15–2.51〉)
- チャンピックス添付文書 6項, 7.2項(ファイザー、2020年10月改訂), 8.2~8.4項, 9.5~9.6項
- Lindson N, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2023;9:CD015226.
- は意志力のみと比べ禁煙成功率を有意に向上(単剤で約9/100人成功)。
- ニコチネルTTS添付文書(グラクソ・スミスクライン)
- Livingstone-Banks J, et al. Cochrane Database Syst Rev. 2023
Lindson N, et al. Pharmacological and electronic cigarette interventions for smoking cessation in adults. Cochrane Database Syst Rev. 2023;9:CD015226. - NLST研究(米国・n=53,454)Pinsky PF. PMID: 24037918
- NELSON研究(欧州・n=15,789)de Koning HJ. NEJM 2020
- 有効性評価に基づく肺がん検診ガイドライン2025年度版(国立がん研究センター)
- Int J Environ Res Public Health. “Health Effects from Secondhand Exposure to E-Cigarettes: A Systematic Review of Peer-Reviewed Articles from 2004–2024.” 2025.
- Journal of Epidemiology. “Patterns of Use of Heated Tobacco Products: A Comprehensive Systematic Review.” 2024.
- J Clin Med. “Impact of Nicotine-Free Electronic Cigarettes on Cardiovascular Health: A Systematic Review.” 2025.